2,018年6月18日に世界保健機関(WHO)がオンラインゲーム障害(依存症)が国際疾病分類(ICD)に記載されると公表しました。現代病として認識されたことになります。ですので、今回はその症状や治療方法、原因や自己診断できるチェックリストを調査しました。

ゲーム障害(依存症)の症状

まずは、わかるようでわからない症状についてまとめてみました。

  • 神経過敏
  • 不機嫌になりやすい
  • イライラしやすい
  • 不安
  • うつ状態
  • 無気力
  • 注意力や集中力の低下
  • 社会的機能の低下
  • 多動、不注意の増加
  • 学力、仕事の成績の低下
  • 睡眠障害や昼夜逆転
  • 偏食、欠食
  • 無断欠席、無断欠勤、遅刻
  • 課金など金銭面でのトラブル
  • ネットでの不正アクセスのトラブル

 

これらの症状があり、日常生活が自己で制御できない状態がいわゆるゲーム障害(依存症)です。

日常生活が自己で制御できない状態とは、深夜までオンラインゲームをして昼夜逆転の生活が続き、学校や職場での遅刻や欠席を続けて留年・退学、降格や退職までしてしまう状態です。

ゲーム障害(依存症)の原因

主にオンラインゲームに大きく依存して生活することによっておこるゲーム障害(依存症)。では、その原因は何なのでしょうか?

ゲーム障害(依存症)を引き起こす要素

オンラインゲームもユーザーが増えなければ、事業として成り立ちません。

ですので、いたるところにユーザーを引き付ける「仕組み」が用意されています。

非日常的な達成感・成長感・興奮性、仮想現実でのもう一人の自分・仲間とのつながり、ゲーム内での報酬効力や自己実現性。

そういった現実の世界ではなかなか体験できない要素があります。

ゲーム障害(依存症)を引き起こす背景

ゲーム障害(依存症)を起こす人にはある程度同じような背景を持つ傾向があるといわれています。

そのゲーム障害(依存症)を起こす人の背景をまとめてみました。

  • 現実世界での居場所がない
  • 家族関係がうまくいっていない
  • 刺激を多く求める性格である
  • 衝動性が強い性格である
  • 現実の対人関係が苦手
  • 自己愛と承認欲求が強い
  • 愛情を感じにくい環境で育った

総じて言えることは、

現実世界では満たされずどこか心に穴が空いたタイプの人

が生まれるような背景であると考えられます。

ゲーム障害(依存症)の原因

ゲーム障害(依存症)を引き起こす原因は、上のゲーム障害(依存症)を引き起こす背景を持つ人が、ゲーム障害(依存症)を引き起こす要素を持つゲームをするのが原因であるといえます。

これをもっと簡単に言うと、

心に埋まらない穴が空いている人が、その隙間を埋めてくれるオンラインゲームはまり依存していくこと。

となります。

やはり、欲求が満たされないところを埋めるものに依存してしまう。これはアルコール依存症と同じ流れといえますね。

ゲーム障害(依存症)の治療方法

ゲーム障害(依存症)の治療法は投薬などで済む話ではありません。一番必要なものは「周りの人のサポート」であるといえます。

ですのでまずは、家族や仲間に必要とされ自分の居場所があると本人に認識させること。

そして家族や仲間もその本人とかかわるように変わる必要があります。

それにはなぜその人がゲーム障害(依存症)に陥ったのか背景を考えるとともに、本人の性格のせいにしてはいけないと心得る必要があります。

また、やっていけないことは「無理やり取り上げたり、制限すること」です。

もはやゲーム障害(依存症)になった状態では、どんな手段を使ってもゲームをしようとします。そのため、子供だったら親のクレジットカードを無断使用してゲームを購入したりしてしまいます。

まずは本人が安心して治療に向き合える環境を整えること。そして、禁断症状が起きたときも安心して家族や仲間が寄り添ってくれる環境こそが一番の治療薬となります。

ゲーム障害(依存症)か自己診断チェック表

自分もしくは家族などがゲーム障害(依存症)かどうか自己診断するには、下のチェック表を活用するといいです。

この事故診断チェック表の項目に、5つ以上当てはまり、かつその状態が12か月以上続いているのであれば、ゲーム障害(依存症)と診断される可能性が高いといえます。

そして、特に幼少期(5歳くらいまで)のお子さんがすべてに当てはまるのであれば、重症だとはんだんされますので、12か月という期間の条件は撤廃して考えられる場合もあります。

もし幼少期のお子さんが書き自己診断チェック表で5つ以上の項目に当てはまるのであれば、とりあえず病院に行ったほうがよいとおもいます。

 

チェック項目

はい

いいえ

満足を得るために、ネットを使う時間を段々長くしていかねばならないと感じていますか?    
ネット使用を制限したり、時間を減らしたり、完全にやめようとしたが、うまくいかなかったことが度々ありましたか?    
ネット使用時間を短くしたり、完全にやめようとしたとき、落ち着かなかったリ、不機嫌や落ち込み、またはイライラなどを感じますか?    
使い始めに意図したよりも、長い時間ネットを使用していますか?    
ネットのために大切な人間関係、学校のことや、部活動のことを台無しにしたり、危うくするようなことがありましたか?    
ネットへの熱中のしすぎを隠すために、家族、学校の先生やその他の人たちに嘘をついたことがありますか?    
問題から逃げるために、または、絶望的な気持ち、罪悪感、不安、落ち込みなどといった嫌な気持ちから逃げるために、ネットを使いますか?    

引用元:医療法人社団祐和会大石クリニック

 

ゲーム障害(依存症)の症状と治療方法チェックリストまとめ

今回は「ゲーム障害(依存症)の症状と治療方法は?原因とチェックリストで自己診断!」と題して調査しました。

ゲーム障害(依存症)という言葉で、なんだか軽く見られてしまいがち。でも、これはアルコール依存症と同じ依存症の一種です。

アルコール依存症は最近大物アイドルも不祥事を起こしてしまいましたね。

ゲームはアルコールのように直接体を破壊することはありませんが(目が悪くなるなどはおいておいて)、それに依存している状態は変わりません。

なぜ、そうなったのか背景を考えること。そして、周りに所属する安心感を与えること。それが一番の治療薬となります。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。