三菱電機は労務管理の構造上問題はなかった?んなわきゃない!(゚Д゚#)
またも労災認定された裁量労働制。安倍政権が拡大方針を出しているこの「裁量労働制」とは何なのか考察したいと思います。
今回は「三菱電機が撤廃した裁量労働制とは?労務管理の問題点!精神障害出るならアウト!」と題して調査します。
三菱電機が撤廃した裁量労働制とは?
三菱電機の社員5人が相次いで労災認定され、うち3人が裁量労働制の対象でした。過労自殺した人もいました。制度は廃止されましたが、労務管理に問題はなかったのでしょうか。 https://t.co/MvWCUnUzoP pic.twitter.com/UpmeOvOvOi
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) 2018年9月26日
三菱電機の男性社員5人が長時間労働が原因で精神障害や脳疾患を発症して2014~17年に相次いで労災認定され、うち2人が過労自殺していたことがわかった。5人はシステム開発の技術者か研究職だった。3人に裁量労働制が適用されており、過労自殺した社員も含まれていた。労災認定が直接のきっかけではないとしながらも、同社は今年3月、約1万人の社員を対象に適用していた裁量労働制を全社的に廃止した。
引用元:https://www.asahi.com/articles/ASL9V7L2LL9VULFA02B.html
またも出ました裁量労働制での被害者。
ほかの記事によると、三菱電機は8割以上が「専門業務型裁量労働制」でそのほかは「企画業務型裁量労働制」(割合はわからず)ということです。
三菱電機は技術者が多く、裁量労働制の対象社員のうち8割以上が専門業務型で、残りは企画業務型だった。ともに3月で廃止した。技術の高度化・細分化が進んで属人的な仕事が増え、技術者一人ひとりの負荷を減らすのに腐心してきたという。同社人事部は、労災認定が相次いだために裁量労働制を全廃したのではないと強調したうえで、「基本に立ち返り、労働時間を厳しく見ようと考えた」と狙いを説明した。
引用元:https://www.asahi.com/articles/ASL9V669QL9VULFA02P.html
三菱電機はこの問題にについて「労務管理の構造上問題はない」と言っています。
私はこの話を聞いて
いやいや!問題あるから撤廃するんでしょう!
とちょっとあきれちゃいました(;^_^A
裁量労働制を採用しておいて労災を連発、中には自ら命を絶った人までいるというのにこの発言はどうなのでしょうか。。。
なんか裁量労働制って「いくらでも残業OK制度」みたくなっていますが、そもそも裁量労働制ってどんな制度か少しまとめたいと思います。
裁量労働制は「みなし労働時間制」の一種
昔総務に努めていた時の知識を一つ披露。
裁量労働制は「みなし労働時間制」とされるうちの一つです。
みなし労働時間制には「事業場外」とこの「裁量労働」に分かれています。
どちらも労働時間が実労働時間にかかわらず労使間で設定されている労働時間が適用されるものです。
事業場外のみなし労働時間制は営業など外回りが多い職種の方に適用されるものですね。
営業の方が「直帰しま~す」とそのまま帰れるのはこのおかげです。
出ないといちいち会社に戻ってタイムカードなりを押さなくてはなりませんので、大変ですよね。
そして裁量労働制は簡単に言うと「事業場内にいるけどみなし労働時間制が適用される」もの。
担当している業務が専門的で、業務遂行手順や時間配分が旗らく人の裁量に委ねられます。
その分成果が重視される効率と生産性を上げる施策として注目されました。
専門業務型裁量労働制と企画業務型裁量労働制
裁量労働制はまた二つに分けられます。
それが
専門業務型裁量労働制
と
企画業務型裁量労働制
となります。
専門業務型裁量労働制は研究者やエンジニア、デザイナーやライター、教授や士業の方等専門的業務に就いている方にが適用範囲。
また、企画業務型裁量労働制は専門的業務(資格保持者)ではないけども、労働時間の把握が困難な業務についている人が対象です。
具体的にいうと経営企画部とか人事部、経理部、広報部、営業部、生産管理部などに属していて調査や分析、全社的な調整などを行う人です。(ルーティンワーク外の業務といえばわかりやすいかな?)
この「管理者が労働時間の把握が困難(または管理するのが大変)」なので、あらかじめみなし労働時間を決定して後はその労働者の裁量に任せるというものなんですね。
こう書くと察しがいい方は問題点がわかるのではないでしょうか?
裁量労働制採用するときの労務管理の問題点!
裁量労働制自体は適用範囲を適切に行えば、労働者側にもメリットがあるので悪い制度とは言い切れません。
自分の裁量で働く時間を決められるのですから。
また、基本的に適用できる職種は制限されているので、普通はみんながみんなこのように裁量労働時間制となることはないのです。
ですが、三菱電機の場合は8割以上が専門業務型裁量労働制。
いくら研究者が大半だからといって、これは多すぎです。
これだけ多くなれば、もはや「いくらでも残業OK制度」と言ってしまえます。
なにせ、裁量労働制を図る尺度となる「普通の労働時間の人」がいないのですから。
そして真の問題は、業務実態での適用範囲が曖昧な点。
いくら制度として裁量労働時間制をとっていたとしても、とんでもない仕事の量が毎日飛び込んできていたら。。。
そしてその仕事量の調整も相談できない環境が三菱電機の中にあったとしたら。。。
それはもう長時間労働やサービス残業のオンパレードになっていたことでしょう。
三菱電機の実態はわかりませんが、これは裁量労働制の形を借りたブラック企業としかいえません。
裁量労働制の基本となる「労働者の裁量で業務遂行手順や労働時間」が崩れています。
おそらく、精神障害や自殺者まで出ているのであれば、このようなブラック企業のような中身だったのかもしれませんね。
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三菱電機の裁量労働制に対してのネット反応
次の犠牲者が出る前に他の企業も調査しないと。
これがそのまま拡大されれば勿論増えちゃう例だからなあ
甘いことばっか言って国民納得させたもん勝ちの働き方改革で、一番泣きをみるのは今はまだ関係のない若ーい世代だろうなあ…
働き方改革、なんて言葉尻だけは前向きに見えて、実際は企業が残業代を払わないで済むようにするための制度なのは明らか。
個人よりも企業を優遇しているのは税制を見ても分かることだし、自民党には個人よりも企業から献金が入るからね、ほとんど賄賂と同じ。
三菱電機の社員として担当案件を任された上で自社の管理業務もこなす必要がある。
私が知っている課長さんは平日終電近くまで働き、土日もかなりの頻度で出社してた。
その人も裁量労働制が適用されてて残業代ないし、その実際の残業時間を正直に人事に申告すると管理不十分で査定下がるから三菱電機側のパソコンで仕事してる。
三菱電機側のパソコンだと自社の労務管理システムが適用されないからいくらでも残業出来るらしい。
人が死なないと動かない会社にも問題あり。その前の段階で動いてもらわないと!
こういう会社が増えてくれば、政府も高プロを廃止するのかな? たくさん犠牲者が出ないと動かないのかなー
一般社員の働き方改革が進めば進むほど、裁量労働制の社員の負担が増えていくだけ。
誠実な世の中を作るためには、先ずデメリットの周知を図ることが法律だろうが物売りだろうが関係なく必須だ。その上でセーフティネットを張れるものには張り、張れないものには自己責任がついて回るように周知徹底するのが絶対条件だ。
政治家、官僚、経営者の皆様、労働者の健康に関わるか否かを今一度考えて下さい。
労働組合は賃金だけでなく今後は本当に会社と戦うべき事項だと考えます。
結局、成果が上がらなければ幸せなんてものはない。
真面目は努力とは言われず、不正をしても結果が出
れば成果と評価される方が圧倒的に多いのが現実。
みんな同じ結果が出れば、それは競争とは言わない
のだから、当然ですよね。
この過労で亡くなった方の裏では、結果を出して幸
せになった方がいるかもしれない。
制度には結果に対しての責任なんてものは無い。
やはり、今回の三菱電機で問題となった「裁量労働制」を、政権が拡大するということについては皆さん不安に思っているようです。
実際制度として対策したとしても、やはり現場ではそれをちゃんと認識していない、ひどいところでは悪用しようとしてしまうもの問題点です。
これは会社にもよると思いますが、
現場の会社の人間はそんなに善人やコンプライアンスマンじゃない
ですよ。
やっぱり真の働き方改革は、裁量労働制などの制度の欠陥を認識し修正、無理であれば廃止すること。
そして、仕事の処理量や効率的な仕事の仕方を底上げするべく、管理者の教育やITインフラの知識者の増大、充足にもっと力を入れたほうがいいのではないでしょうか?(´・ω・`)
三菱電機が撤廃した裁量労働制とは?労務管理の問題点!精神障害出るならアウト!まとめ
今回は「三菱電機が撤廃した裁量労働制とは?労務管理の問題点!精神障害出るならアウト!」と題して調査しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。